こんにちわ。園の発達指導の仕事で食事について質問がありました。
好き嫌いが多い、野菜を食べない、食が細いなど色々な悩みがあります。
なかでも、「肥満」の話題がありました。
乳幼児期の肥満がその後のお子さんの人生にどのように影響していくのかお伝えさせて頂きます。
Contents
①幼少期の肥満と初潮
②肥満とエストロゲンの関係
①幼少期の肥満と初潮
近年、初潮が早いお子さんが増えています。この原因として、①肥満によるエストロゲン分泌亢進②家畜肉・乳製品に残留したエストロゲンの影響③質的な栄養不足があげられます。
早い初潮は、鉄欠乏の原因にもなります。エストロゲンの過剰は月経困難症(腹痛、イライラ感、頭痛)や月経周期の乱れに繋がります。
エストロゲンは、卵胞ホルモンとも呼ばれ、以下の役割があります。
- 子宮内膜を厚くして、妊娠に備える。
- 女性らしいカラダ
(乳房の発育や、丸みのあるカラダ)をつくる。 - 自律神経の働きを安定させる。
- コラーゲン産生をうながす。
女性に大切な役割が沢山あります。
このエストロゲンは、牛の肥育の際の成長促進を目的として、諸外国や日本で多く使用されています。
本来、身体の中で合成されるホルモンですが、過剰に摂取することで身体に悪影響を及ぼします。また体内でエストロゲン過剰になると、乳がんや子宮がんといった女性特有の疾病の原因にもなります。
②肥満とエストロゲンの関係
脂肪は、2種類存在します。
・内臓脂肪・皮下脂肪
内臓脂肪は脂肪細胞の肥大、皮下脂肪は脂肪細胞の増殖です。
もう少し、詳しくみていきましょう。
内臓脂肪は、炎症性サイトカインが生成され、皮下脂肪では、エストロゲンが生成されます。
どちらの脂肪細胞が過剰であっても、エストロゲン過剰が引き起こされます。肥満によるエストロゲン過剰は、鉄欠乏や貧血に繋がります。
小さいときに脂肪細胞を増やして、皮下脂肪が多くなってしまうと痩せづらくなります。お子さんは自分で栄養管理はできません。保護者の方は栄養の知識を身につけて、「肥満を予防する」食育が大切になります。
肥満になると、運動や外遊びにいくのがおっくうになってしまうお子さんが多いです。
動かない→ゲーム→お菓子→食事が食べられない
このような負のループにはまってしまうと抜け出すのが大変です。
また、身体が成長すると、日々ボディイメージが書き換わるので、動かないことで、運動の苦手さや不器用さに繋がっていきます。
野菜が嫌いだから、お菓子やジュースが食事のかわりになっている、そんなときは食事の見直しが必要になります。
乳幼児期の食事は生涯に影響を及ぼします。
保護者の方の中には、毎日忙しい方も多いと思います。簡単に管理できる食事の方法や家族が健康になる栄養情報を今後もお伝えします。