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おはようございます。
日頃から姿勢について色々とお話をさせて頂くと、驚かれることや誤解されている点があります。
理想的な姿勢と良くない姿勢を知ることで、お客様の心身の健康にお役立てください。
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①理想的な姿勢とは? ②軍隊姿勢 ③インプットとアウトプット
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①理想的な姿勢とは
理想的な姿勢の定義としては、
「力学的に安定し、長時間に及んでもあまり疲労しない姿勢。また、健康で心理的にも安定して、外観が美しい姿勢」
言い換えると、「長時間作業しても、疲労感を伴わず、外見的にも美しい姿勢」と言えます。
以下のように、背骨はゆるやかなS字を描いて、耳垂、肩峰、大転子、膝関節後面、くるぶし前方が無理なく自然と一直線上に揃っているのが理想です。
ここでこのような感想頂きます。
「胸や背中を張っているのが大切だと教わった」「頑張って背筋を伸ばして耐えていた」
こちらの2つ、姿勢を改善するうえでは誤りです。
②軍隊姿勢
学校生活や家庭教育の一環として、「胸を張る」ことの大切さを教えられた方は多いと思います。
姿勢を改善するために、矯正道具を使用されていた方もいるのでは?
また、女性だと胸をはることでバストアップ効果や写真うつりがよくみえるといった外見上の理由から胸をはった姿勢が日常生活の中で習慣化している方が多いです。
この姿勢のデメリットは背骨の生理的弯曲が失われ、背骨やお身体への負担が強くかかります。
また骨盤や肋骨が本来の位置よりずれて、骨格的な歪みを引き起こします。
骨盤の歪みは骨盤底筋にも影響します。尿漏れや腰痛を引き起こす原因にもなります。
肋骨の歪みは、肋骨に付着を持ち、呼吸にとって大切な吸気筋である「横隔膜」が機能をしにくくなる為、呼吸にも問題が起きます。
呼吸機能が落ちてしまうことで、頸部や肩の筋肉で、肋骨を上に持ち上げるようにします。
ちなみに、1日の呼吸回数は、個人差がありますが2万3千回程です。
つまり、毎日2万3千回、首と肩の筋トレをしているような状態となります。
すごい回数ですよね?
このような状態ですと、慢性的な肩や首の痛みや違和感を抱えている方が多いです。
それだけにとどまらず、呼吸機能が悪化すると、疲れやすくなったり、イライラしやすくなったりと自律神経機能にも影響を与えます。
③インプットとアウトプット
「頑張って背筋を伸ばしていた」「良い姿勢でいると疲れる」
これらは結論から先にお伝えすると、前庭感覚という感覚器と脳の機能が適切に働いていない可能性があります。
前庭覚は前回の乳幼児の姿勢づくりでもお伝えしましたが、大切な役割があります。
わたしたたちは、日常生活で無意識のうちに「筋緊張」を調整して、姿勢を維持しています。
筋肉は常に適度な張りがあります。この張りを調整するのが、前庭感覚になります。
例えば、誰かに身体を右に押されたとき、押された方向とは逆である左側の筋肉の緊張を上げて、頭を垂直に保とうとします。
もっと詳しくみていきましょう!
身体が傾いた瞬間に、前庭覚覚のセンサーが重力加速度のずれを感じとります。(インプット)そしてこの情報が脳に到達し、情報統合され、姿勢調節の回路を経て反対側の身体の緊張を上げて、頭を垂直に保ちます(アウトプット)。
ここでもう一つ質問をうけます。
「筋力」と「筋緊張」の違いです。
「筋力」は意識して鍛えることが可能で、抵抗運動を繰り返すことで増強していきますが、「筋緊張」は自分の意識で上げたり下げたりするものではなく、脳の機能レベルに合わせて働くという違いがあります。
つまり、本来であれば、無意識に最適な方法で姿勢は調整されます。
前述のように、姿勢を維持するために努力することそしてよい姿勢でいると疲労感を感じる方は、前庭覚と脳を介したインプット・アウトプット機能が適切に働いていない可能性があります。
このような理由から、姿勢を改善するために、背筋など筋力トレーニングで鍛えても、必ずしも姿勢が良くなる訳ではありません。
<まとめ>
胸を張らないそして理想的な姿勢は過剰な努力は必要ない、この2つが大切となります。
ちなみに前庭覚と脳機能を介したインプット・アウトプット機能を高める方法については、追ってこのブログでご紹介したいと思います。
※2021年3月8日お日さまはグランドオープンします。
現在はプレオープン期間中のため、既存の顧客様、イベントレッスンを中心に活動しています。
コロナウイルスの影響を考慮し、オンラインイベントやグループレッスンは人数を少なくして開催予定です。