乳幼児の姿勢づくりで大切な3つの視点 

おはようございます。本日は乳幼児の姿勢づくりで大切にしているポイントをお伝えします。それは、「感覚」です。

わたくしの専門が感覚と運動分野の姿勢発達なのですが、「感覚」という言葉に馴染みがない保護者の方も多いと思いますので簡単にお伝えします。

感覚について3つの視点をお伝えします。

 

Contents

1.5感+2感

2.前庭覚とは?

3.固有受容覚とは?

 


1.5感+2感

感覚と聞いて想い浮かぶのはどの感覚でしょうか?

真っ先に思い浮かぶのは視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の5感ではないでしょうか?

 

 

これに、「前庭覚」や「固有受容覚」という2つを加えた7つの感覚があります。

とくに、保護者の方の中には、聞いたことがない前庭覚や固有受容覚はよい姿勢をつくるには大切な感覚です。この2つの感覚の働きをご紹介します。

 

 


2.前庭覚とは?

前庭覚は耳の奥にある耳石器と三半規管を通して感じます。

 

 

前庭覚は脳の中で複数の神経連絡をもっています。具体的には、姿勢保持、覚醒、眼球運動、自律神経などに影響を及ぼします。

保護者の方のなかには、ジェットコースターが苦手な方もいれば、大好きな方もいるのでは?これは、前庭覚の働きが人によって異なるからです。

前庭覚は頭部の傾きや位置の変化などの情報を与えてくれます。例えば、つまずいて転びそうになったとき、頭部が傾いたという情報(前庭覚)をきっかけに、脊髄を介して筋肉に命令が出され、その結果身体を反対側に立ち直らせようとする反応が生じます。

また、常時入力されている重力がわかるからこそ、その方向に抗って筋肉を働かせ、姿勢を保つことができます。

つまり、重力下で生活しているわたしたちは、前庭覚が適切に働いていることが大切となります。

 


 

3.固有受容覚とは?

固有受容覚は自分の身体各部の位置や動き、力の入れ具合などを感じる感覚です。筋肉や関節を通して感じます。

親子やご夫婦で試してみましょう!

1人は目を閉じて、片手のひらを上に向けておきます。もう一人はその上に本やお手玉を置いてみましょう。はじめは1冊、1個からつぎに3冊・・・という風に重さを増やしていきましょう。

重さが違うのがわかると思います。なぜ違いがわかったのかと聞くと、「重くなったから」と答える方が多いです。

実は、重さに応じて、肩や腕手の筋肉が収縮速度を上げているのですが、この力の入れ具合がわかることが固有覚の大切な働きです。

綱引きの時はギュッと力を手にいれます。

 

反対に動物に触れるときは、優しくなでませんか?

このように力を加減する働きがあります。

固有受容覚の働きが適切でないと、身体の位置関係がわかりづらかったり、力加減のコントロールがしにくい状態が観察されます。

そのようなお子さんは、園や学校生活において徐々に姿勢が崩れる、重力に抗った姿勢(座位や立位)を保てないといった訴えがあります。

また固有受容覚にトラブルがあると、自分の身体各部の位置や動き、スピードを捉えることが難しくなるため、動きが不正確になります。

これは身体がどこまで、どんなふうに動かすかをイメージすることが難しくなるので、姿勢のみならず運動の苦手さにも影響します。


<まとめ>

姿勢の発達を促すためには、「前庭覚」そして「固有受容覚」の2つの焦点を当てた活動が有効です。

感覚器をトレーニングすることで、姿勢を保つ力、運動が得意になる土台を作りましょう!

 

※2021年3月8日お日さまはグランドオープンします。

現在はプレオープン期間中のため、既存の顧客様、イベントレッスンを中心に活動しています。

コロナウイルスの影響を考慮し、グループレッスンは人数を少なくして開催予定です。

乳幼児の姿勢づくりで大切な3つの視点 

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